子供の療育施設をどう選ぶ?=小学校就学前=

療育子育て
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子供の特性に気がついたら通い始める療育

私の息子も、『自閉症スペクトラム障害』と診断が出てから療育へお世話になりっぱなしです

息子の事例を踏まえて、私がどう考えて療育を受けさせてきたのか?
何を求めて療育を受けるのか?

長男と末っ子君(グレーゾーン):現在4歳 が利用していた(る)児童発達支援施設で受けている療育をまとめています

幼稚園就園前の児童発達支援施設

私が施設を選ぶ判断基準は 母子分離 の療育でした

施設や療育内容によって、親子療育を行っているところもあります

どちらもメリットデメリットはありますから、子供へ受けさせたい内容や、親・きょうだいの負担を考えて
利用しやすい療育を受けると良いです

【母子分離のメリット・デメリット】

メリット:
子供を預けている間にお母さんはリフレッシュできる
子供は頼る親のいない中で、他人との関りを深める練習ができる
幼稚園・保育所へ向けた練習が取り組みやすい

デメリット:
子供がどういった療育を受けているのか見えない・子供から様子を聞く事ができない

【母子療育のメリット・デメリット】

メリット:
子供への関わり方を指導者から直接学ぶ事ができる
子供がどういう事で困っているのか・どういう事ができるようになったのか成長を見る事ができる
同じ療育へ通う子供たちと関りを、親子で持つことができる

デメリット:
親の負担
きょうだい児がいる場合、きょうだいが参加できないカリキュラムがある
きょうだい児が参加できるカリキュラムでも、小さい子供を抱えて参加するには困難がある

療育日数はどの程度?

・必ず週5日通う決まりがある施設
・定員数と親の希望により、週1日~週5日選ぶ事ができる施設

のように、施設によってシステムが違います

また、幼稚園就園前・就園後 で、親が希望する療育利用希望日数も変わります

 

長男の場合は私が週5日を必要としていた事と、施設側も5日が良いという判断だったため
幼稚園入園前も、入園後も週5日利用しました

 

末っ子君は保育所へ通っているので週1日で十分と私が判断して利用しています

➡ 親が、どの程度利用希望するのか
➡ 療育側の見立てや、相談支援施設へ相談

をして、利用日数を決定します

 

長男は2才6か月の時に診断がついてから、幼稚園入編前に利用した施設は
1年目の施設は 8時45分~11時30分 の療育
2年目の施設は 10時~14時 の療育
時短の保育所へ通わせている感覚です

幼稚園入園後の療育は幼稚園終了後14時30~15時から始まり、約1時間のプログラムを受けました

長男が2才の頃、児童発達支援施設が自分の地域には3つの団体しかありませんでしたし
希望者に対して施設が足りない状況だったので、定員が開いている時にすぐに利用決定する意思を伝えないと
もたもたと悩んでいたら席がなくなるという状況でした

人気の施設は定員の空くタイミングを待つ場合もありますので、利用を希望したい施設がある場合は
早めに手続きを済ませた方がいいです

送迎を利用する・利用しない場合のメリットとデメリット

療育施設により、送迎付き・送迎なし・選択制 があります

《送迎を利用 施設側が送迎をする場合のメリット・デメリット》

 

メリット :
通いづらい場所にある施設を利用できる
親の負担が減る

 

デメリット :
療育施設での子供の様子を知ることがむずかしい
スタッフへ子供の様子をゆっくり話を聞きづらい

 

デイサービスでは、帰宅する子供たちが複数車に乗っています
我が子を送ってもらった際に、職員から多少の話を聞く事はできるのですが、他の子供が待っている様子を見ると、長時間の話をすることはためらってしまいます
我が子が玄関先で「早く家に入ろうよ」と急かされると話をしたくてもできません

 

《送迎利用無し 親が送迎をする場合のメリット・デメリット》

メリット:
療育部屋の様子を見る事ができる
子供の自然な様子を見る事ができる
同じクラスの子供達とどんなかかわりをしているのかを見る事ができる
自宅以外の子供の様子を見る事って、意外な発見があったりするものです
その日の様子をスタッフへ具体的に聞く事ができる
今、困っていることに対して相談ができる
同じ悩みを共有できるママと知り合える

 

デメリット :親の負担

このように、“送迎がサービスに含まれているから楽だ。”と思ってしまいますが、親が送迎することでのメリットも多くありますから、“送迎サービスがあるからサービス充実している。”とは一概には言えません。

保護者と直接話をすることを重要視している施設もあります

私の場合は、0歳児の娘を連れて毎日送迎に追われる日は大変でした
小さなきょうだい児がいる場合は、送迎サービスを利用すると親は時間的に楽になります
きょうだい児についても捉え方しだいで、“きょうだい児には送迎時間がお散歩時間になってちょうどいい”と考えているお母さんもいます

療育内容は何を選んだ?

【児童発達支援施設】では、様々な療育カリキュラムがあります
子供にとってどのような療育を受けさせたいのか、現地を見学したり、スタッフへ相談して決めましょう

受ける療育が決まれば、施設側は子どもへの “個別支援計画” を立てて個別に必要な手立てを考えて下さいます

幼稚園就園前の集団療育

長男は、地域の幼稚園へ入園させたい希望がありましたから集団療育中心に受けて来ました

・日常生活をスムーズに送ることができる身辺自立
・集団の中で生活する力

に重きを置いて、それに派生する手立てを練習しました

 

末っ子君は1才児から保育所へ在籍しているので、療育を利用し始めた年齢(3歳)の時に希望したのは

・集団生活の中で人の指示を聞き取って行動できる力
・言葉のみで理解ができる力

に重きを置いて練習しています

 

具体的に、身辺自立とは 食事 ・ 着脱 ・ 排泄 など身の回りのことを自分でできるようになる力

集団生活に向けて行う事は 着席 ・ 集団遊び ・ 話を聞いて行動する ・ 相手とコミュニケーションをとる ・ 自分の持ち物準備 など身の回りの事から人と関わることや、人と同じ行動ができる限りできるようになることを練習します

幼稚園就園後に受けてきた療育

幼稚園へ就園すると、次は小学校へ向けた療育が始まります

今の幼稚園生活がスムーズに送れるように、今必要な力を伸ばしながら、少しずつ小学校へ向けて練習を
取り組み始めます

●小学校へ向けた、ソーシャルスキルトレーニングの要素を含んだ療育
●音楽療法
●運動
●絵画
●余暇を楽しめる場所
●食育

などの療育へ通いました

 

療育施設により、毎週決まったカリキュラム・月に一度のカリキュラムなど、様々な特色のある施設があります

・子供へどういった事を身につけて欲しいのか?

・子供がどんな療育なら興味を持つことができるのか?

・その場で余暇を楽しめそうなのか?

・お友達を作れる環境か?

・スタッフの対応はどうか?

・子供が楽しんで通い続けられそう?

のように、何を求めて子供へ療育を受けさせるのか? を考えてきました

 

個別療育

療育施設や専門機関では“個別療育”を受けることができます

=言語療育=

 

言語療育では 絵カード や パズルなど、様々なおもちゃを利用して子供と指導者が遊びを通してコミュニケーションをとりながら、言葉を促したり新しい言葉を伝えたり、ひらがなに触れさせるなど、子供の発達に合わせて子供の興味のあるモノを使って理解を深めていく手立てをしていました

 

=作業療法=

体の使い方が異様に不器用だった息子は、月に1度、作業療法を受けて体幹を見て頂きました

粗大遊具を使いながら遊びを通して、ブランコへバランスよく乗る練習だったり、鉄棒にチャレンジしたり
椅子に座っている姿勢が崩れないようにどうすればいいかや、からだっ全体的な使い方を意識する活動

ハサミやお箸を使う時に、指先の使い方をどう手助けしたらよいのか

など、アドバイスを受けていました

息子の場合は、とにかく外遊びをして体を動かして自分でからだ感覚を掴むことが最適でした
外遊びが大好きだったので、遊具の豊富な公園へ連れて行っては走り回らせていました

 

=臨床心理士による個別療育=

言語療育と似ている内容で、本人の興味関心と親の希望を聞き入れて、時計やカレンダーに親しみを持つことや、時間や曜日、日にちがあることを教わりました

また、語彙がなかなか増えない息子だったので、会話をしながら絵を描いたり、絵を描く中で単語を新たに覚えたり、絵カード遊びを通して語彙を増やしたり

ジャンケンのルールを覚えられなかったのでジャンケンの練習をしました

療育施設はどこがいい?

施設によって様々なカリキュラムがありますから、自分の子供に適したところを選びます

 

様々な療育へ通っていて、私が「これって大切だな」と思うポイントは2つあります

● 児童発達支援施設+放課後等デイサービスの両方をしている施設
● スタッフが変わらない(専任が常に同じ人がいる)

療育そのものではなく “場所” と “人” です

児童発達支援施設+放課後等デイサービスの両方をしている施設

子供が施設に慣れると、親は安心して通わせることができます
ですが、児童発達支援施設しか提供していない施設では、小学校へ就学すると縁が切れてしまいます

せっかく子供とスタッフの信頼ができたり、親が頼りにしたいスタッフがいたとしても
就学を境にその後のフォローをしていただく事ができません

幼いころの子供の発達を知ってくれている専門の人との繋がりって、子供の成長発達の中で重要なポイントです

だから、私は1か所。信頼している施設へ幼稚園から今までずっと週1回療育へ通わせています

 

スタッフが変わらない(専任が常に同じ人がいる)

療育施設によっては、職員の退職・人事異動によりスタッフの入れ替わりがあります

子供と関係性の良かったスタッフが居なくなると、子供は不安になる事もありますし
親が信頼を寄せているスタッフがいなくなれば、新しいスタッフと新たに信頼関係を1から作らないと
いけなかったり、子供の特性や成長過程を再びい1から知ってもらうのって、負担です

常に同じスタッフがいる
専任が変わらない

など、子供の成長発達を長く知ってくれている存在がいることは、子供も親も安心材料です

何のために療育を受ける?

「療育へ通うと子供はもっとよくなるかもしれない」
「同級生の発達に追いつきたい」
「治るかもしれない」

親の気持ちは療育へ走ります

私も、子供を通常学級に入学できるレベルに近づけたくて熱心に療育を受けさせていました

「私、毎日送迎頑張ってる!自宅療育にも力をいれてるし、めっちゃ頑張るお母さんやん!」と、
自分に言い聞かせて毎日走り回っていました

でも、療育を受けるのは子どもです

通う事へ疲れてしまっては何も身につかないし、本人に興味のないジャンルの療育を受けさせても楽しめません

療育を受ける中で

「この療育は受けさせたいんだけれど、子供はどうも興味がない様子」
「今日は幼稚園で、行事の練習が多くて疲れているから療育は休もう」
「今日はお友達に遊びを誘ってもらえたから、療育は休んで友達と遊ぼう」

など、子供の様子を見ながら臨機応変に療育を受けたり、時には休んでいました

 

また、幼稚園+療育の毎日の生活では、子供は疲れることばかりになってしまうので
頑張ること+ご褒美 の組み合わせで通っていました

息子の場合は、外で自由に遊ぶ事がリフレッシュになりました

幼稚園後、一度外遊びで気持ちをリフレッシュしてから療育へ行く
療育を受けた後は公園遊びで自由時間を設ける

など、子供が療育を受ける前と後に、必ず外遊びの時間をもうけていました

おやつを買いに行く事が好きな子供なら、お買い物の練習になりますから、療育後はお買い物でも楽しみになりますね
一時期、療育の帰り道はDVDで好きな物を1つレンタルして帰ることもしていました(当時はネットフリックスがなかったんですよね~)

週に一回、ガチャガチャをする!というのを楽しみにしている子供もいました

送迎付きの療育がなく、すべて私が送迎をして
常に子供の遊びにも付き合っていたので自分の時間を持てなくてハードでした
末っ子を妊娠中の年は、車の運転や毎日の生活はきつかったです

でも、子供の為。と言いつつ自分の自己満足もあったと思います

 

療育は、子供が困っていることを改善するためにあります
親が困っていることを改善するためにあるのではありません
今の私は、そう考えて療育へ通わせています


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