自閉症の子供への家庭療育方法【何ができて欲しいのか目標を決める】

自閉症の子供への家庭療育方法
【何ができて欲しいのか目標を決める】

障害のある子供へ、子どもが正しくして欲しい行動を覚えてもらうには、【教え方の基本】があります

それは

  • 親が、子供への関わり方を知る
  • 教えたいことの難易度を子供に合わせて考えて取り組む
  • 教えたいことを細分化して少しずつ練習する

この3つが基本です
普通に育ってきた私たちは、一つの物事を考えるのに、“細分化して考える” 思考になっていません

例えば、普通の子供は言葉で「おもちゃを片付けてね」と伝えて、お母さんと一緒にお片づけを取り組めば
「片付けるってそういう事なんだ」と次第に理解できるようになります

日々の親子のやりとりの中で、子供は親が何を言わんとしているのかを自然と理解して身につきます

ところが障害のある子供は

・親の呼びかけに気が付かない(他の事に注意が向いている)
・どれがおもちゃなのか?
・片付ける行動って何なのか?
・「オモチャヲカタヅケテネ」 という言葉の意味が分からない
・今は片付ける行動をしたくない

…など、様々な理由が原因で「お片付け」ができません

10回、100回、1000回…繰り返して教えないと理解できないんですよね

私は子どもに自閉症スペクトラム障がいがあると分かった時

「どうすれば子どもが親のいう事を理解できるの?」 
「何て説明したら親のいう事を聞いてくれるの?」
「いつ、自分の事が自分でできるようになるの?」

と、不安になりました

言葉が伝わらない
親の言わんとしていることが伝わらない
目線が合わない、指さした先を見ることができない、気持ちが切り替えられない、集中力が続かない、注意が反れてしまう……

そんな困り感をもった子どもを持つ親は、障がい児の子育てをゼロから学ぶ事から始まります

  • 【子どもに分かりやすい伝え方・関わり方】を知ること
  •  親の持っている “ふつう” “あたりまえ” という考え方を変えること

この2つが、障がい児の子育てを始める親の固定観念を変える最大の脳内革命だったと
振り返ると思います

障がい児への援助には段階があるよ

子どもにしてほしい行動を教える時に、親が子供へ援助するのに、私は5つの段階に分けて援助しました

⓵ 手取り足取り、子供に手を添えて教える

② 行動したいところへ注目させるためにトントンとたたいたりして気づかせる

⓷ 指差しで指示

④ 言葉かけで指示

⑤ 何も言わずにできる

例えば、食事でフォークを持って食べる行動ができず、すぐ手づかみで食べようとする息子へは、フォークの使い方を教えるために
⓵の手を添える + ④声掛け「ちくっとさすよ」「グッとフォークを持つよ」
の介助をしてフォークを使って食べる練習をしてきました

目標を設定する

発達支援センターへ相談に通い始めた頃
「子供が自分できるようになって欲しいことは何ですか?」と、相談員に聞かれた私は
毎日、午前中も午後も外へ連れて行かないと時間が持たない日々の生活でへとへとだったので
「子どもが自宅で上手に遊んで時間を潰せるようになって欲しい!!」と答えました

自宅のおもちゃで遊ぶ事ができない息子だったから、常に外へ行きたがっていたんですね

自宅にいる時は、ボタンを押すと光るおもちゃを連打していたり、なんだかゴソゴソしたり、ぼ~っとして過ごしていました

アニメの理解ができなかったから、TVを見せても時間は持たないし、電車や車のおもちゃを与えても1分も遊ばなかったんです

だから、「自宅で普通に遊んで過ごせるようになって欲しい!」が、私の一番の願いでした

でも、相談員から返って来た回答は
「おもちゃで遊べるようになるためには、おもちゃの使い方を知らないといけないんですよ
息子さんがおもちゃの使い方が分からないなら、お母さんが息子さんと一緒におもちゃを使って遊び相手になって、少しずつ遊び方を練習して覚えてもらう必要がありますね」

という事でした

私は子どもと一緒に遊ぶ事が本っ当に苦手な性格で…
子育てルームでは子供と一緒に遊んでいるお母さんが
おままごとで「いただきま~す♪もぐもぐ、おいしいね~」とやり取りしていることや
ミニカーを使って「ブ~~ン」と車を走らせて遊ばせることや
気持ちのこもった絵本の読み聞かせをしている様子を見て驚いたとともに
「私、それどれもできない…」と落ち込みました

子どもと公園でボールを蹴ったり、縄跳びをしたり、バドミントンをしたり
そんな遊びなら一緒にしていても苦痛は感じないのですが、小さい息子とそんな遊びが出来るわけもなく、そもそも公園の中でじっといられない息子…

私が一番息子にできて欲しい課題は難易度が高いので、まだ無理だね
という結論に至りました

目標設定は

〇 いつ
〇 どこで
〇 だれと
〇 どのような手立てでするのか
を、具体的に考えます

次に、実現可能な目標かどうかを考えます

〇 ほぼ、毎日取り組める?
〇 無理せず少しの時間で取り組める?(5~10分)
〇 1~2週間程度で達成できそう?
〇 子供が楽しく取り組めそう?
〇 教える人が負担少なく取り組めそう?(イライラしない?)

この5つの項目へ該当する数が多ければ、取り組みやすい課題だと考えます

私が当時実際に考えた例は

『外から帰宅時/玄関で/お母さんと一緒に/靴を脱ぐ練習をする』 です

1日1回必ず外出しているので、毎日取り組めますね
靴を脱ぐ作業は、少し手伝えば出来ていることだったから、ちょっと練習すれば自分でできるだろうと想像できる行動でした

子どもは帰宅したら、ジュースが飲める楽しみがあるので、“靴を脱いだらジュース”という手順を伝えると楽しめるだろうと考えました

障害のある子供の靴・靴下を自分で着脱する練習方法

このくらいのことだったら私はイライラしないだろう
だからこの課題は取り組めそうだ! と考えます

そして、「やるぞ」と決めたら、忘れずにできるだけ毎日取り組みます

それは、自閉症の息子はパターンがあるからです
親の都合で取り組む日と、取り組まない日がバラバラだと、子供は “昨日はしたのに、今日はしないの?” と、混乱してしまいます

だから、一貫してやると決めたらできるようになるまでやり続ける必要があります

これって、お母さんの時間と手間を取られる作業だから、お母さんも「子どもと一緒にやるぞ!」いう覚悟がいります

ダイエットが3日坊主になってしまいがちな私だけど、子供への関りは3日坊主では身につかないのは明らかですよね

だ~か~ら~、お母さんも楽しく(イライラしない内容)取り組める内容でないと続けられないんです

実際に子供と関わってみて、大変さがよ~~く分かりました

課題が難しいと、子供はイライラしたり、投げ出したり、どこかへ行こうとします
それをお母さんは優しく丁寧に「こうだよ」と教えないといけません
「早くしなさい」とか「何でできないの」と、イライラしては続けられません

そのため、子供にさせたいことはハードルを下げて、直ぐにクリアできそうな課題を考えるんです

家庭療育の目標設定 長期目標と短期目標 の2パターンで考える

療育園では、【支援計画】を立てて療育を行います

【支援計画】の中には長期的に支援してできるようにすることと、短期的な目標を立てて出来る事を増やすことの2種類で子供へ療育が行われます

私は家庭療育でも同じ考え方をしました

例えばトイレトレーニング練習の場合

短期目標:定時排泄でトイレへ行く(3か月)
→ トイレに行きたくなったら親に知らせる(3か月)
→ 親に知らせてズボンを脱いでトイレを済ませる(6か月)
→ 便の服取り練習(3か月)

長期目標:自分一人でトイレへ行って、自分で着替えまでできる(2年間)

というように、短い期間でできそうなこと、長期目線でできるように関わる事を分けて考えました

子どもにできて欲しいことは、沢山ありますよね
できて欲しいことをどれもすぐにと欲張らず、どのくらい取り組んだらできそうな課題かな?と考えてみてください

時間がかかる事に親が慣れる

障がい児の子育ては、子どもが自分でできるようになるまでにめちゃくちゃ時間がかかります

普通の子供たちが1,2度伝えてできるようになる様子を見ていると、我が子がいつ、できるようになるのか分からない先の見通しの立たなさから、親はイライラしてしまうし、子どもを急かしてしまうし、疲れてしまいます

100回同じことを伝えてできなくても、101回目にはできるようになるかもしれません
1000回同じことを伝えてできなくても、1001回目にはできるようになるかもしれません

「早くできて欲しい。1か月でできて欲しい」と、短い期間で考えるより

最初から、「時間がかかるモノだ!1年間様子を見よう」というスタンスで子供と関わっていれば
親が思っていたよりも早く上手くいった時、「すごい!1年かかるって覚悟していたけど、半年でできるようになった」
って喜びは倍増します

親の持っているスタンスで、全く違った受け止め方になりますね

家庭療育をやってきて…

==関連ブログ記事==

→ 自閉症の子供への家庭療育方法【何ができて欲しいのか目標を決める】 

 → 自閉症の子供が身辺自立できるようになる工夫~着替えの練習~

私が自閉症の息子へ関わってきた事をまとめましたが、私は療育の専門家ではありません

私が伝えたいことは

“私がしてきた療育子育てが、誰か一人でもいいからお役に立てる内容を伝えられたらいい”
“障がい児の子育ては辛かったり苦しかったりしんどい思いをすることがあるけれど、同じような子育てをしているお母さんがは、他にもいるんだな、自分も頑張ろう”

と、励みにしてもらえたら嬉しいな♪そんな気持ちでブログ発信しています


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