障害のある子供ときょうだい児の子育てで大切なことは 子供一人一人を尊重することだ

障害のある子供ときょうだい児の子育てで大切なことは子供一人一人を尊重することだ

自閉症スペクトラムをもつ息子の1才7か月差の妹がいます


学年は2学年差 の兄妹

息子が自閉症と診断が出てから療育子育てに専念していると、どうしても娘に対して手薄になってしまう関りに

本当だったらお兄ちゃんが“お兄ちゃん”という自覚をもって育っていく中で、娘へ相手をしてあげられたはずなのに 「兄にばっかり手を妬いてごめんね」という罪悪感を持っていました

普通だったら下の子供のわがままを聞いてあげるはずが、兄のパニックになる事の方が私にとっては超絶恐怖で、娘のワガママを聞いている余裕がなく、「あなたは聞き分けができるでしょ。だから、お兄ちゃんの意思を通してあげてね」と娘にガマンしてもらう事の方が多くありました

子供がパニックになった時に対応する時の精神的しんどさは、経験した親なら理解できると思います

娘に対して“ごめんね”という罪悪感を持っていましたが、当の娘は、産まれた時から兄の姿を見ているので
「兄はああいう性格だ。めんどくさい時もあるけど、ゲームは凄腕だ。できる事もあれば苦手な事もある兄だ」と自然と受け止めています

親は “普通のきょうだい関係だったらこういうやりとりをするのが当たり前だ” という事を知っているから、当たり前にあるはずだった きょうだい の関係性を与えられない事できょうだい児に “不便をかけるわね” “嫌な思いをさせるかもしれないね” と考えてしまう

でも、親よりも子どものほうが素直に“自分のきょうだいはそんなもんだ”と感じているようです

そんな娘の姿を見ていると、いつの間にか私は娘に対して「ごめんね」と思う事はなくなっていて、息子の子育てで子供の成長を考える中で私の子育て観が確立していきました

それは

・子ども達一人一人の出来る所を尊重すること
・誰にでも苦手な事はあるのだから苦手なところはフォローするものだ

という子育て観・価値観です

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子供は母親の行動をよく見、発言をよく聴いている

私が息子へ対応する支援のやり方を当たり前に見て育っている娘は、兄へ声をかける時に絵カードを見せたり
言葉だけで伝わらない兄へ説明をする時に指差しをしながらお兄ちゃん、「ここを見てね」と示して説明したり
お出かけする行先を丁寧に説明してくれるなど、小さなお母さんとして成長していきました

娘の成長発達はいたって普通の成長発達です
自閉症の息子を育てている私にとって、娘を始め、普通に成長する子供たちのもつ能力の凄さには常に驚きで圧倒されてきたし、今でも子供たちの成長って凄いな~~と感心します

障害児と健常児、どちらの子供も育てていると子供たちの事を比べたくはなくても

〇 障がいのある子どもを「いつになったらできるようになるんだろう」「どう言えば伝わるんだろう」とネガティブに考えてしまう

とか

〇 障がいのある子供を過剰に守ろうとしたりサポートするので、きょうだいの事をかまう余裕がない

とか

〇 障がいのないきょうだいの成長を過剰に期待してしまう

お母さんは多いのではないでしょうか?

私はどれも当てはまることを考えたり、していたりしていました
でも、自分を子どもの立場に置き換えた時に「親にされたらいやだな…」と思う事はしないようにしようと決めたんですね

一番気を付けたことは、ネガティブな言葉を息子や娘の前で口に出すことだけはしない です

息子のことで悩んだり考えてたり、子ども達のいない所で愚痴を口に出すのはいいんです
お母さんだって完璧じゃないからはけ口がないとやってられない…

ただ、子供たちの前で息子の自尊心を下げるようなことは絶対に言わないようにしていました

もう一つ気を付けたい事は言葉だけではなく、親の何気ない態度や表情を子供はよく見ているものです

これって、簡単なようで難しくて、どうしてもイライラする日だってありますよね

ある時ね、療育園で出会ったママ友達と子供と一緒に遊んでいた時に、そのお母さんは特性を持つ息子の様子を見ては
ため息ばかりついていたんですね
不安ばかりで、あまりニッコリお話をしないお母さんだったんです

そのお母さんの表情を、子供がじっと見ている所を見ている様子を私は見てしまい、ハッと気づかされました

言葉だけでなく、子供は親の顔色をよく見ています

兄には甘く、妹の子育てが厳しく感じてしまう…

これはすっごく悩みました

自閉症の兄にはどう頑張ってもできない事があります
無理やり頑張らせるよりも、少しずつできることが増えるように日々過ごしています

「今すぐできなくてもゆっくりできるように練習しようね」なんてのんびりしたことを兄には言うのに
妹には「それができたなら次はこの課題だね」と、難易度が上がる課題が次々出てきたり、課題の分量が多かったり…

妹へ私がしている対応は、いたって普通の子育てなんだけど、兄とは明らかにやっている内容もレベルも違い過ぎるから
「お兄ちゃんずるい、楽な事ばっかりしている、なんか不公平だ」って、思ってしまう事って絶対にあるんですよね…

例えば、《学校やお出かけする時の持ち物準備》

兄には私がつきっきりで持ち物準備の練習をするか、全部私が準備します
でも、妹には自分でさせます

例えば、《学校の宿題への取り組み》

もう夕食も終わっているのに、学校の宿題に取り組むまでに1時間もうだうだと部屋でごねていて行動できない兄の姿を見ている妹は「お兄ちゃん、そんなにうだうだ言うてる間に、さっさと宿題をやった方が遊べるのに…」って思って様子を見ているわけですよ

その妹に対して私は、「お兄ちゃんは宿題エンジンかかるまで時間がかかるからね、仕方ないよ。あれがお兄ちゃんのペースなんだよ」という感じで説明していました

更に、兄は国語の本読みの宿題はありません
最も苦手とする宿題だから、私が本読みを強要していません
ストレスを感じながら苦手な本読みに時間を費やすくらいだったら、見てできる漢字の書き取りをすればいいと思っています

でも、妹は「メンドクサイな~」という気持ちを持っていても、毎日本読みをしています(親の私も偉いもんだなと思います)「お兄ちゃんは本読みないの?何で?」と聞かれたことがあります

妹にはこう答えました
「兄の担任から本読みの宿題が出ていないからだよ。それが羨ましいなって思う気持ちがあったとしても、自分のクラスでは宿題で出ていてみんなやっているんだよね。自分が本読みをした方がいいのか、やらずにいるのとどちらがいいと思うのか考えてみてね」と話しました

そうしたら、真面目に本読みの宿題をしています

娘は口に出さないけれど、兄への不満もあるでしょう

でも、学校生活を送る中で、自分のクラスにもおチャラけた男子がいたり、いつも先生に怒られている男子がいたりして、色んな人がいるんだな~という事が分かってきました

娘がクラスの子供の話をする時に、私は「色んな人がいるからね。人の事を気にしなくていいから、自分が自分のすべきことをしていればいいよ。助けたい人がいたら助けたらいいし、自分の事で忙しいなら自分の事をすればいい。人の事を悪く言わなければそれでいい」

と、話しています

娘には兄と自分を比べるのではなく、自分の学年やクラスで与えられた課題を自分はどう取り組むのか?と考えるように会話をするようにしています

小学2年生の頃までは「兄はずるい」という様子がありましたが、小学3年生になると周りが見えるようになって
自分と仲の良い友達と同じことをすればいいんだと自分で納得するようになりました

子供達ひとりひとりを尊重する子育て

きょうだい児の年齢が低い時は、障害のある子供のゆっくりさを、“不公平”と感じることは、絶対にあるでしょうね

きょうだい児が自閉症の特性を理解できるようになるまでは
子供に伝わりやすいい言葉で “ずるい” とか “ひいき” とか “優遇されている” とこではないことや
人には誰しも得意な事と不得意な事があるんだよと説明しするのが親の務めだと思っています

子供にはよく、自分を例として説明します
「お母さんだってピアノを弾けないし、編み物できないし、お花の手入れ(ガーデニング)できないし、英語は喋れない…って、苦手な事やできないことは沢山あるよ
でも、絵を描くことが得意だったり、お料理は嫌いじゃないし、テニスができる」
こんな風に、得意な事と不得意な事の具体例を話すと子供は分かりやすいですね

きょうだい児が成長してくると、“うまくできない人”の存在を理解できるようになってきます

その理解度に合わせてきょうだいにも説明して、偏見のない多様な人たちの存在を身近な経験から自分の人間性の良い肥やしと生かしてほしいと思っています

大学で発達障がい児へのソーシャルスキルトレーニングを研究している臨床心理士の先生へ、きょうだい児の相談をした時にこういうお話を聞きました

家族の中にハンデのある人がいると、そういう人を助けたいと自然と考えるようになって臨床心理士やカウンセラーとして働こうと考える人が出てきたり、サポートする職種に就きたいと考えるようになる人たちがでてきます

そういう考えを持った人がいることで、ハンデを持つ人は支えられるし理解者を増やすこともできますね

のようなお話を聞きました

親の私自身が息子の自閉症障がいを受け止める中で、きょうだいだけでなく、周りの子供たちすべてに対して

人と人を比べるのではなく、一人一人の子供を尊重して育てばいい

その考え方に至ってからは、きょうだい間の悩みはなくなりました

娘に対して「あなたはあなた。親とか兄とか考えなくていい。自分の道を自分で考えて進めばいい。」そう考えて子育てをしています


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