子供の療育施設をどう選ぶ?=小学生編=

療育子育て

幼稚園・保育園時代の療育【児童発達支援】から
小学校へ進級すると【放課後等デイサービス】に変わります

全体的に、施設数が増えるので、受けられるカリキュラムが施設により多様になるし
利用時間も長くなり子供がより良く放課後を過ごす場所を選ぶ選択肢が増えます

就学後の療育をどうする?利用日数は?

学校生活が始まると、幼稚園や保育所生活とは大きく違って、自分で自分の事をすることが増えますし
学習・集団から外れない行動をするというストレスが毎日5~6時間ある生活に変わります

 

そこで、デイサービスをどの程度通うのか悩みが出ます

・学校生活に重点を置くために、デイを1年間利用しないと決める
・学校生活で疲れているので日数を減らして1年ごとに様子を見る

など、親も迷うところです

迷う原因は、受給者証の取得と受給日数の関係があるからです

【児童発達支援】から【放課後等デイサービス】に変わる時に、そのサービスを利用する受給者証が切り替わります

切り替えの手続きは、契約している相談支援事業所へその旨を伝えれば特別な手続きは必要ありませんでした

が、“一年間学校生活に集中するからデイサービスを利用しない。”と決めた場合は受給者証を一度取り下げる手続きをします

取り下げると、もう一度デイサービスを利用開始する時に、改めて利用申請から手続きを取らないけません。
これが、書類提出や面談があったりと、手間なんですよね(+_+)

 

利用日数にしても、一度減らすと増やすことが難しかったり…
デイサービスを利用したいという希望者が多く、それに対して助成する側は予算の都合もありますから
誰でも希望通り日数が支給されるわけじゃないんです

子供にとって療育を受ける必要性と、利用する意思を明確に伝えて相談支援事業所さんに書類を書いていただかないといけません

支給日数は年々シビアになっています

 

現在小学5年生の息子。入学時、中学年、高学年と成長と共に親の想いと子供の想いを合わせて考えなければならない時期が何度かやってきます

● 息子が受けてきた療育と利用日数
● その療育を選んだ理由・やめた理由
● 学年が上がるたびに変化すること

を学年ごとにまとめています

小学1~2年生

幼稚園時代から通っていた療育施設を小学校になってからも全て引き続き通いました

幼稚園の時に利用してた時と、時間帯が変わるだけで、場所・スタッフは同じなので、息子は混乱することなくスムーズに通う事ができました

 

〇 週1回 : 《絵画療育》 制作をした後、残った時間で宿題をしたり、自由に遊んで過ごします

スタッフと信頼関係ができていたので、子供と親が安心して通って悩みや困りごとを相談できる事が目的

 

〇 週2回 : 《放課後の余暇を楽しむ療育》時間内で個別療育がありました

部屋でゆっくり遊んで過ごしたり、宿題をしたり、時折集団遊びがあったり、“臨床心理士”による個別療育を30分間受けることができました

個別療育で、子供の苦手なところと得意なところを伸ばす手立てを希望したことや、人と関わって遊ぶ体験をさせる目的

 

〇 週1回(休日) : 《運動》 体幹体操・ボクシングの運動療育を受ける

体の使い方の不器用さを持つ息子に最適な療育でした

同級生がスポーツ系の習い事をしていることを知っていたので、自分も「スポーツを習っている!」
という自信になりました

小学3~4年生

本人が意思をしっかり持つようになりました
でも、気持ちをうまく言葉で伝えられないので、こちらから意思を確認するようにしていました

親が決めたことを聞かせるのではなく、自分はどうしたいのか?を意識するようにしています

“全てが自分の思うようにはできないこと、やらないといけないこともある”
それを親子で話し合って折り合いをつけることが日常になる年齢になりました

 

〇 週1回 : 《絵画》 引き続き、楽しいと好んで通う

〇 週2回 : 新たな施設 《学習》

学習に力を入れている放課後デイサービスが設立されたので、学習習慣を身につけさせたい親の想いで新たに通い始めました

学習とはいっても、私たちが思い描いている学習塾とは違います

宿題約30分、復習形式のワークを子供が取り組める範囲で取り組む内容

学習が終わった残りの時間は部屋で自由に遊んで過ごします

学習ばかりではなく、休日や長期休業中は校外学習や行事も豊富で、学習をしつつ余暇を楽しんだり、様々な経験を受けさせてくれる療育施設です

子供の心の成長

息子自身が「休日は休みたい。自宅で自由に過ごしたい」と考えるようになりました

 

更に、自分から「サッカーをやってみたい」と言うようになり、休日は週1回、穏やかに練習を教えてくれるチームへ通うようになりました

療育とは関係のないサッカーチームでの練習に本人がついて行けるのか…私は不安でしたが、自分が好きでやりたいと言ったことだから頑張って取り組んでいます

サッカーのルールを全て理解しているわけではないし、細かい指導を耳で聞いて理解しているわけではないけれど、体の動きや人が動いている様子を見て、頑張ってプレイしていますし、「自分はみんなと同じようにサッカーを習っているんだ」という自信になっています

曜日で通っている療育通いはすっかり定着し、平日については「メンドクサイ」と思いつつも、嫌がることなく
「決まったことだから行く」真面目な自閉症スペクトラムの息子です

ただ、“学校給食がない日”など、学校が早帰りの日 や 行事の代休の日 に療育へ行く事は嫌がりました

こういった特別な嬉しい日はデイサービスを休んで自宅でのんびり過ごしてもいいようにしました

また、夏休みなど、デイサービスを利用日だけれど友達から遊びに誘われているなど特別な日も、友達関係をより良く続けて欲しい思いがあるので、たまには休んでいいようにしました

送迎サービスのメリットとデメリット

送迎サービスは親にとって助かるサービスですが、小学生時代特有のメリット・デメリットがあります

 

メリット:

デイサービスのスタッフが学校へ直接お迎えへ行ってくれます

朝登校してからデイサービスが終わる17時30頃まで子供は家を出たままの状態になりますから、親は日中行動しやすくなります

支援学級在籍児は、親が送迎に付き添っていることも少なくありません

送迎って、親の時間を縛られるし、小学生になって親が送迎をしていると、他の子供たちの中で目立ってしまい、体力的にも精神的にも負担になります

それが送迎サービスを利用することで軽減されるのは本当に助かります

 

デメリット:

子供によっては、自分がデイサービスを利用していることを学校の友人に知られたくないと思うことがありますし、親が“知られたくない”と思う場合もあります(送迎車に施設名が書かれてあるため)

そういう時は、子供は一度自帰宅し、自宅にお迎えへ来てもらうパターンもあります

放課後等デイサービスのあり方について思うこと

小学校6年間の子供の心の成長は大きく、年々デイサービスへ求めるものが変わってきます

幼稚園時代に思っていた

自分の身の周りの事をできるようになって欲しい
着席できるようになって欲しい
困っているから、あれもこれも出来るようになって欲しいから

学習をサポートして欲しい
気の合う友達とより良く過ごしてほしい
子供が学校以外で過ごし良い場所となって欲しい
自宅や親ができない体験をさせて欲しい
親以外に話ができる理解のある大人の繋がりが欲しい

 

のように、子供にとっての居場所が欲しいと思うようになりました

⇒ 『療育なんかいらない』に共感!子供の成長と共に与えたいものは変化する

今となっては、子供の成長と共に、自宅で息子一人でも楽しく過ごせるようになったことや
自宅で一緒に過ごしていても、お互いにストレスを感じなくなりました

私が用事で出かける時も一人で留守番ができるし、お昼ご飯も食べられるようになりました
(練習しました)

 

デイサービスは、ある意味親の安心や、親が行動するために必要な施設でもあります

本来、親の就労を理由としたデイサービスの利用はできません
(働きたいから利用したいと言ってしまったらダメで、療育を受けさせたいという理由で
子供が留守の間に働く人がほとんどです)

でも、児童クラブを利用しづらい子どもはどこへ預けたらいいのでしょう

一人でお留守番ができるようになるまでには、子供の特性や発達によって通常の年齢のように
できるようになりません

親が働きたい意思があっても、子供の預け先がなくて難しい場合があります

「デイサービスを利用している間に働きます。」って堂々と言ってもいいじゃない。
と思うのです

今後の課題は、子供が中学生になった時に、放課後デイサービスを利用時間が減る、または利用したくても時間的に不可能になってしまう事です

ほとんどの施設が 17時30~18時で終了します
中学になれば、わざわざ通っても利用時間が1時間しかない。それって意味があるのかな?

自宅で自分で過ごすことは出来るけれど、学校や自宅以外の居場所として利用場所が欲しいのに…
学校の同級生へ、精神面でついて行きづらい年齢になる中学生の年に適した療育先が欲しいという親の想いがあります

そう思っている親は私だけではないはず・・・

福祉制度がより良くなる未来を期待しています


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