支援学級在籍する子供の支援高校受験に向けてしていること
地域の支援学級に入学した息子の進路はどんな流れだろう?
そう疑問を持ったのは息子が小学2年生の頃です
子供が小学2年生なのに、もう高校まで考えるの??早くね??
と思うかもしれませんが、早めに情報を得ておくと、それに対して早めに対応が出来るので私は先に知っておきたい性格なのです
子供の将来なんてその時にならないと分からないのですが、「今からこれをするよ」と伝えてもすぐに行動できない特性があるし、何をするのか理解するまでに時間がかかる特性もある
直前に “もっとこういう練習をしておくんだった” という事は少なくしておきたいんです
この記事では“早めに情報を得ておく理由” と “特別支援高校” についてまとめています
特別支援高校の先生に質問した事について
息子が小学2年生の頃、支援高校の先生による学校での取り組みの講演があり、参加しました
この時「子供が小学校2年生の頃に意識しておいたらいい事」を質問しました
- 今しておくといい事
- したおいたらいい事
この質問に対して返答は
- 日常生活の自立
- 家庭内での役割遂行(毎日のお手伝い)
- 地域内の移動力(道を安全に歩ける。自転車に乗れればなお良し)
- 地域活用力(スーパーや公共施設の利用)
- 一人で過ごすことができる
- 友達や人との関りのベース作り
小学2年生当時の息子には、これら何一つできる力がありませんでした(>_<)
ですが、ここに記している “できておくと良い力” は、自立生活をするために必要な力なので
大人になる頃に出来るようになっていると役立つ力なんです
息子が小学5年生になった時、これら全て出来るようになっていました
いや…お手伝いはやらないかな?フツーの男の子と同様です(^-^;
“特別支援高等学校” と言っても、学校によって授業内容は様々です
どの特別支援高校を選択するのかは子供の成長の様子で考えて行かないといけない進路です
それは、通常の子供の高校選択と同じく、子供の将来を見据えて、どういった授業内容の高校が我が子に合っているのか?
また、就労先への支援を見通して考えます
上記の質問をした先生のいらっしゃる別支援高等学校は、一般企業や就労A型に向けた力を養う指導を行う特別支援高校でした
息子がどのレベルまで成長するかは分からないけれど
- 少しでも自分で出来る力を伸ばしたい
- 自分で生きていく力をつけたい
- 生きていくために就労出来る能力を育てたい
そう思って子育てしています
だから、就労に力を入れて授業を取り組んでいる支援高校は親から見ると魅力的です
子供の進路について選択肢
障がいを持つ子供が義務教育を終えた後の進路って、さっぱりイメージができませんね
だって、フツーに育った私にとって障がい者の生活は未知の世界だから…
小学校の担任に、高校を進学する場合の選択肢を質問したところ
- 比較的どんな障害でも受け入れ可能な特別支援高校
- 受験して入学する特別支援高校
- 受験して入学する私立高校(発達障がいに理解のある高校)
- 一般高校への受験
- 夜間高校
- 通信高校
という選択肢があることを聞きました
地域によってどんな高校があるのかは違うと思いますが、あくまで私の住む地域の例です
特別支援高校は、高校卒業資格を取れない事実
特別支援高校へ進学しても“高校卒業資格”は取得できません
皆さんご存知でしたか?私も初めてその話を知ったときは驚愕しました( ゚Д゚)
目の前の子供との生活に必死ですから、最初はそんなこと知らないと思います。
実際に “相談支援事業所”の職員の方も「知らない保護者が多く、進学を迎えた時に驚く方が多い」と、おっしゃっていました
“高校卒業資格が取得できない”
という事だけでも知っていれば、子供が例えば美容師になりたいという将来の目標を持っていた時に
「美容師になるためには専門学校へ行く必要があるかしら?」
↓
「専門学校へ入学するためには高校卒業資格がいるよね」
と、進路選択を逆算して考えられますよね
また、最近は発達障害のある子供にも高校卒業資格がとれる支援高校ができているのを見ます
そういった高校の入学の入学基準や授業内容、卒業後の進路を知っておくことも大切です
早い時期から親が情報を知っておくとよい理由
息子が幼稚園の時に
「 めちゃめちゃ就職率のいい特別支援高校があって、そこは寮生活が絶対!!でも、就職率の良さで人気があるから 高校受験 がある 」
という話を始めて知ったときにまず私が思った事は
- 障がい児の通う高校でも、入学受験のある高校があるんだ…シビアやな
- 受験できるだけの能力を子供が持っていないといけない?
息子の学力がどの程度出来るようになるのかは全く不明なのに… - 寮生活だったら、自立生活へ向けた練習は出来るけれど、我が子が高校生の時に
寮生活できるレベルに育てるって難関よね… - ってか、そのように育てるのって日々の親の努力も相当大変やんね?
でした
親としては、子供が就労して自立生活できるようになっていることが理想です
でも、特性や知的障害のある子どもに物事を教える事は根気のいる子育てで、親が何度も子供と関わる手間と時間が必要になります
それを、高校入学までの短い期間にしておかないといけない
その高校情報を覚えていたから、私は息子が小学2年生の時から行動し始めました
そもそも、高校卒業資格が欲しいのか?を考える
子どもに高校卒業資格が欲しいですか?
それは、子供自身が望んでいることですか? 親の願いですか?どちらでしょうか
ではなぜ、高校卒業資格が欲しいと考えているのでしょうか?
〇 学びたい学科があるから
〇 大学・専門学校へ進学したいから
〇 希望する仕事があるから
〇 学歴が気になるから
「高校は行って当たり前」 「今どき大学は卒業していて当たり前」 その気持ちの整理をするところから、高校の進路を考えて行動する必要があります
“聞く”と“見る”では大違い!学校見学へ行こう
特別支援高校では、一般向けにオープンスクールを開催している所がほとんどですから、現地を見ておくことは、とっても重要です
- 学校の中の雰囲気
- 学校周辺の雰囲気
- どのように視覚支援があるのか
- 教室は学びやすい環境か
- 生徒の様子は?
- 先生の対応している様子は?
- 授業内容は
- 部活はあるのか
- 就職先は……
オープンスクールへ行くと、こういった情報を得る事ができます
高校のホームページやパンフレットでは現地の空気感は分かりません
教室や掲示板に、生徒が書いた作文や、今学期の目標などを貼ってあるものを見て、文章が成り立っている作文を目にして驚いたり、中には面白い思考をしている子供の作文もあります
字を丁寧に書いている生徒や漢字の混ざった教科書をスラスラ読んでいる生徒の様子を見ることもあります
授業中、集中が切れた生徒へ先生がどう声掛けをしているのかなど、高校生になった子供がどの程度の成長発達をしているのかを知ることもできます
子供が自主登校することが原則の支援高校もありますから
- 電車やバスの乗り継ぎ
- 公共交通機関の本数(電車の遅れや乗り過ごした時)
- 登校の所要時間
自主登校するだけでも、身に着けておきたいスキルは沢山あります
実際のエピソードで、電車の遅れで登校時間が遅れる生徒がいた時に、生徒は自分で学校に電話をして事情を説明し、いつもと違った出来事に慌てることなく対応して登校してきたという話を高校の先生から聞きました
素晴らしいですね
支援学校のオープンスクールへ3校行きました。行くと必ず出ていた保護者からの質問がこれ
「受験にはどのくらいの学力が必要なのか?在籍児童の学力はどのレベルなのか?」
3校とも回答は同じで
「〇年生の学力が必用。と言う風には判断しない
コミュニケーション力や指示の理解など総合的に判断して合否を決定している」
という事でした
高校や大学へ行く事がゴールではない
高校や大学は、人生の中の通過点ですし実際に毎日登校して学ぶのは子供自身 です
親の願望だけで無理に入学させても、3年間子供が通い続けられなければ意味がない
ただ、行く事だけを目的として子供を潰してしまってはいけない(うちの子メンタル弱いので)
受験する年齢が近づく時に、息子と将来の進路を話し合おうと思っています
別に16歳だからと言って、みんなと同じように高校へ通う必要もないと考えているし、本当に学びたいものができてからだって、大人になっていたって学べます
通信高校も増えていますしネットがあれば自宅で学ぶ事ができます
今の時代は 学校で学ぶ勉強 という選択肢以外の道があるし、学校以外で学ぶ事が当たり前の時代に変化するでしょう
学びは学生だけがするのではなく、一生かけて学び時間はあります
長い人生のなかで、その都度やりたいことを見つけて、よりよく幸せに生きていけることがいいんじゃないかな~
という気持ちで、おおらかに子供の将来を考えています