療育子育て=日常生活を平穏に過ごせる力(10歳レベル)ってどんなこと?=

療育子育て=日常生活を平穏に過ごせる力(10歳レベル)ってどんなこと?=

 

息子に、“知的障害を伴った自閉症スペクトラム”と診断が出て

その時の担当医から

「小学3年生(10歳)くらいの能力が身につくと生活はできるので、それを目標にしましょう」

と言われました

 

その言葉を言われたのは、息子が就学前の年齢

 

初めての子育てだから、そもそも小学3年生がどのくらいの能力があるのか分からないし、息子と会話でコミュニケーションをとることもできないし、就学を控えた時期でもあり、まだまだ息子は同級生と比べてあれもできないこれもできないと焦っていた時です

 

そんな息子は今、中学一年生

地元の公立中学校、支援学級へ通っています

 

息子の様子を見ていて、今思うことは

 

「ああ、自分の力で生活する力はまだ足りないし、社会生活を送るうえで課題はあるけれど、小学三年生の能力を持って日常生活を送るってこういうことかな」と、実体験的に思うことが多くあります

普段の生活をしている様子はいたって普通の中学生の姿で、どこに課題があるのかは,平穏な日常の中では分かりません

 

子供が小さい頃は、わが子がどう成長していくのか予測がつかないことで不安になりますよね

具体的に、どういうコトができるようになったから、本人自身も親も安定した日常を過ごしているのかをまとめています

 

できるようになったこと

●自分でカレンダーや時計を見て行動する力(学校のある日とない日の理解・時間に家をでる)

小学低学年の頃は、時間割を確認したり、朝の支度の手順を声掛けしたり、一つ一つ親も一緒に付き合っていました。

今は、本人自身が時間割を確認して持ち物準備をしたり、朝のルーティンは決まっているので時計を確認しながら家を出る時間だけは守れるように自分のペースで準備をします

金曜日は、「明日は休みだから、夜更かししてもいいかな」「今日は休日だから、のんびり過ごせるからうれしいな」など、平日と休日の区別をしています

 

●日常の身辺自立(着替え・入浴・トイレ・洗面など自分の身の周りの事で親の手伝いを必要としなくなる)

直接手伝う ➡ 声掛けをすると本人自身でできる ➡ 何も言わなくても自分でできる

までできるようになりました

「夜遅いから、早くお風呂に入りなさい!」という声掛けはごく普通の家庭でよくある光景と同じことをしています

 

●日常の簡単な会話が可能(今日は○○をした。明日は○○がある。)

学校でどういう行事があった。 や、クラスメイトが休んでいた。 など、簡単な会話をする事ができる

質問されたことにたいして、分かることは答えられる。分からないものは「上手く言えない」と言える。

 

●自分は何が得意か・不得意かを理解している

息子は言葉でのコミュニケーションが苦手なことを理解しているので、必要なことを伝えるだけの端的な会話を好む。

国語は苦手、数字は得意。と自覚している

交流学級の授業で、理解が難しいときがあることを自覚している

 

●始めて行うことは練習が必要だが、一緒に練習すると理解できて自分一人ですることができる

年齢が小さい頃は、練習回数が多かったことも、年齢が上がると、練習回数が少なくても理解できるようになる。それでも難しいことは、まだ難しい課題として、今後の課題に回す

 

●公共交通機関を使って、決まった時間に決まった場所へ行く

小学校高学年の頃から、電車を使ってデイサービスへ通う練習を始める

視覚優位の特性から、一度利用した道路は覚えているので道を覚える困難はなかった
電車に乗るときの手順を覚え、(Suicaを使用。)半年ほど親と一緒に電車を使う練習をした

 

●自宅で過ごすことが好きなので、留守番ができるようになった。

帰宅時に玄関のカギを自分で開ける練習をしたり、留守番で困ったときには電話をするよう電話の練習をした

子供の年齢が上がれば、親に干渉されることを嫌がるので、静かな自宅で一人で過ごせることを喜んでいた(^^)

子供が留守番できる時間が伸びてくると、親が外出しやすくなるし、子供の興味のない場所に無理に連れていく必要もなく、お互いにストレスなく過ごせるようになった

 

留守番中に食事時間が発生したときは、用意している食事を食べる

冷凍食品を電子レンジで温めるやり方を覚えたり、コンビニへお弁当を買いに行くことを練習した

 

●スマホで、必要な時に親へラインをする

基本的に、文章でコミュニケーションをとることが苦手なので、単語で用件だけを伝えてくる
(が、極稀にである。自宅で過ごしている間は、親を必要とする困ったことが発生することは特にないらしい)

 

●趣味があるので、余暇を過ごせる(ゲームや映画を観る)

 

●学用品を自分でお店に買いに行く

自分が必要なものは自分で買うスキルを身に着けてほしいので、近所のお店で商品を買う手順を練習したり、どういうものがどういうコーナーに置いてあるのかを知る練習をした

・・・これらが本人自身でできるようになったことで、親の手と時間をとられることが減り、子育てで苦労すると感じることは激減しました

 

そのほかに、好きなゲームを通して友達ができたおかげで(ゲームの会話はいたって普通だし、息子の方が詳しいこともある)ゲームを通したコミュニケーションは普通に楽しめています

友達からの誘い(お祭りに行く・昼ご飯を食べに行く)にも行けるようになりました

どうしてもいやな場所への誘いには、断ることも練習しました。

 

中学になると、いつの間にか、他人の大人に対して敬語を使って話しています「分かりました」「そうだと思います」など。

 

友人関係が子供の成長を促す

子育ては、子供の年齢が低いころは親の力が必要ですが、子供が親離れしてくると、あとは学校の中で他人にもまれたり、他人の影響を受けて成長することの方が割合が多いので、もう今は親が子供に教えられることなんてほとんど無いように思います

 

例えば、息子は中学生になっても靴紐が結べませんでした

というか、蝶々結びをする必要がこれまでなかったし、蝶々結びの練習って、もどかしいじゃないですか。だから、特にしてきませんでした(蝶々結びができなくても、人生困らないよねって思ってました…)

中学の通学靴の紐は、接着剤で固定してほどけないように最初はしてあげていたんです

ところが、息子は陸上部に入部し、陸上用の靴に履き替えたり、スパイクに履き替えることが必要になったんですね。それが発端で 靴紐を結べるように練習しないといけない! 状況になりました

自宅で練習するにも、時間がかかるし本人もイライラします

陸上部では、先輩が靴紐を手伝ってくれたそうです。その、手伝いを何度かしてもらううちに、自分でできるように部活内でも練習したそうです

「お母さん、靴紐できるようになったわ!」と、報告してくれました(^^♪

他人の力を借りて子供は成長するものだと、子育てを通して実感しました