ずっと描き続けるために必要な心のありかた
絵が好きな子供たちは、物心ついたころから落書きをして絵が好きになっていくでしょう
小学生になると、絵を描く友達を見つけては休み時間に自由帳を開いて一緒に絵を描いたり、家で描いた絵を見せ合ったりして楽しむでしょう
ところが、中学生になると休み時間に絵を描く人は減り、自宅で絵を描いている人はぐっと減ります
その原因はいくつか考えられます
- そこまで没頭するほど好きじゃなかった
- 自分は絵がさほど上手くないことを理解し始めた
- 毎日が塾や部活で忙しい
- 他の趣味ができた
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マンガやアニメ、ゲームが大好きでその絵を描く事を何年も続けられる人は
自分が「絵を描いている事が楽しい♡」という気持ちが強くあります
自分が「楽しい」からこそ、誰に何を言われても何年も描き続けられます
「絵を描く事が楽しい」気持ちを持ち続けるためのイラスト教室
絵を長年描き続けられる心の強さが育つためには
本人自身が「誰に何と言われようと絵が好きだ」という気持ちを持っていることが大切で
本人がそういう気持ちを持ち続けられるためには
「自分の絵は最高だ!」
「自分は誰よりも絵が上手い!」
のように、自意識を高く持っていることがかなり大切な部分でもあります
他人から見たら“自意識過剰野郎”であっても、ほかに絵の上手い人が沢山いて心が打ちのめされそうになっても、他人の意見に惑わされず
「自分が何より楽しいから」
という精神を持ち続ける強い気持ちは絵描きにとって大切なんですね
“アトリエいろかさね”では、子供たちに自分の作品に自信を持つ強い気持ちが育ってほしいと思っています
だから、子供たちには子供が気づかない何気ない箇所も褒めるようにしています
上手く描けているところを具体的にほめたり
⇒線画が綺麗に弾けるようになったね
⇒色のグラデーションをきれいに表現できるようになったね
⇒自分オリジナルの瞳の描き方が出来上がってきてるよね
面白いアイデアを描いていたらそれを見つけて「いいアイデアだね」と伝えたり
今までの作風から変化が見られたときは、それを伝えたり
「ここ、いいよね」と、声をかけるようにしています
技術は後からついてくる
「絵を描く事が楽しい」という強い気持ちがないと、いくら技術的なことを教えても、絵を描く事がちっとも楽しくなりません
あきらかに人体デッサンがくるっている子供たちの絵に対して
「もっと骨格がこうなっていて、腕の曲がり方や手足がこうなっていて…」と教えても
人体を描くことはものすごく高度なことなので、すぐに上手く描けるわけではないし、修正ばかりさせられては楽しく描く気持ちをそいでしまいます
だから、小学生の子供たちには課題をこなすような作画をさせるのではなく
好きなキャラクターの好きな絵を描きながら、“1レッスンで1つ何かをつかんでくれたらいい”
という目標で絵のアドバイスをしています
「描くことが好き!楽しい」
気持ちさえあれば、描き続けているうちに自分の絵に足りないものに自分で気が付くようになって、「上手く描くにはどうしたらいいんだろう?」「どうすれば人物を正しく描けるようになるんだろう」と、疑問を持って課題に取り組むようになるものです
疑問を持ち始めてから課題に取り組んでいけばいいと、私は考えて子供たちにイラストを教えています