自閉症スペクトラムの小学3年生息子に合わせた“ペアレントトレーニング”

自閉症スペクトラム障害 を持つ息子が小学3年生の頃

“親への反抗心” という心の成長が出てきました

 

元々もっている自閉症の特性上

“気持ちの切り替えが難しい”
“行動の切り替えが難しい”
“言葉で自分の気持ちを伝えることが難しい”

という困り感があります

親の指示を “聞けない・聞こえていない” のか、
単純に “聞きたくない” のか私にはサッパリ分からなくて

行動しないから親に叱られる

そんな悪循環の毎日を過ごしていました

 

息子に指示する内容は、
息子の発達に合わせた指示しかしません

難しい指示は本人ができないことを私は分かっています

 

例えば毎日のこと

「ランドセルから連絡帳を出してね」
「決まった時間に宿題を済ませようね」
「夜7時になったら夕ご飯だよ」
「夜8時になったらゲームを終わろうね」

こんな、ごく普通のこと

 

でも、いつもと同じ指示を伝えても

息子は指示されたことをしたくなくて
イライラを「この野郎!くそー」など
ゲームやテレビで知りえた言葉で暴言を吐くようになりました

 

小さな幼児のように、物にあたって壊してみたり
わざと走り回って暴れてみたり
わざと怒っている行動をしている小3の息子を見て

そんなにイライラするようなコトではないのに
なんで素直に気持ちを切り替えられないんやろう
自分がしんどいだけなのに

って、どう接してあげると事をスムーズにすることができるのか
分からなくなりました

 

同級生の子供たちは

「その言葉づかいはよくないよ」

「ゲームをする時間のルールを守れなかったら1週間禁止になるよ」

「宿題はみんなしているでしょう!」

そんな風にたしなめられると
親と言い合いケンカをしながらも
叱られている理由を理解できるので渋々受け入れるでしょう

 

でも、自閉症スペクトラムを持つ息子は

“なぜ、母親がそんなことを言うのか
言葉の向こう側の意味を察する”

なんて高度な事出来ません

 

「その言葉遣いはよくないよ」
=悪い言葉と分かっていても、カッコいいから言ってみたかった。

「ゲームをする時間のルールを守れなかったら1週間禁止になるよ」
=俺のお母さんなら本気で禁止するから、我慢して時間に従おう
明日も学校があるから、決められた時間に終わる事は仕方がない

「宿題はみんなしているでしょう!」
=宿題を忘れたら学校で恥ずかしいし、
忘れると休み時間に宿題をすることになって
みんなと遊ぶ時間が減るから自宅で済ませるのは仕方がない

 

普通はね、こんな風に親に指示された言葉の向こう側の意味を考えます

自閉症スペクトラム障害を持つ息子は
それができないから

単純に
親に叱られた!
やめさせられた!
ぼくはもっと遊びたかったのに!

としか受け取れなくて、気持ちの整理が上手くいかなくて
極端な怒りで嫌な気持ちを表現していました

 

そんな毎日が続き
親も子供も常にイライラモード

幼いころから対応してきた関わり方では
上手くいかなくなっているのかもしれない

子供の成長に合わせた関りってどうすればいいんだろう?

その疑問から、改めてペアレントトレーニングを学びました
小学校中学年対象の【ペアレントトレーニング】

小学3年生の息子の行動を“ペアレントトレーニング”にあてはめてみた

1 生活の中で子供の困りごと

  • とにかく指示を聞けない

してほしい事はいろいろありましたが
特にこれに悩んでいました

 

2 関係性の悪循環

「連絡帳をお母さんにちょうだい」

ゲームをしている息子は 無反応

もう一度「連絡帳をお母さんにだしてね」と伝える

息子は無反応

「聞こえてる?!絶対に聞こえてるよね!!連絡帳!!

怒り口調で指示をします

イライラした息子は
「何でやねん!うるさい!!」と激怒

「連絡帳を出すくらいで、その態度は何?!」
と、私も叱り口調になる

お互いにイライラした空気が漂う

 

連絡帳さえ出してくれない事に
何だったら聞いてくれるんだろう

いや、何を言っても聞いてくれない

完全な 『悪循環』のループにはまっている毎日でした

3 子供の行動には理由がある

私は子供の性格を分かった上で、
本人に伝わりやすいように対応してきました

・指示することは 一つ

・難しい指示はしない

それを意識しているのに反抗した口調で言い返してくるし
行動することを嫌がります

 

“無理難題を言っているわけじゃないのに
何でそんなに怒るんやろう”
と、悩んでいました

 

4 子供の行動を観察しよう

● 子供が “する” こと

友達が誘いに来たのでゲームをすぐに終えて公園へ行く

● 子供がしないこと

・食事と呼ばれても食卓にすぐ来ることができない
・お風呂に入るよう言われてもすぐに入らない
・宿題するよう言われてもすぐに取り組めない
・身支度するよう言われてもぼーっとしている

すぐに気持ちを切り替えられない事は
じゅうぶん理解して子供へ対応していました

ただ、全ての行動の切り替えに30分以上時間がかかるので
それでは日常生活の中では常に時間に追われる生活になってしまいます

 

観察し、子供の特性と兼ねて考えてみると
“しないこと”はどれをとっても
息子自身にとって緊急性を要しない事 でした

・食事に興味がない・

そもそも、さほど食べなくても平気
偏食があり、好みの食事でなければ楽しみの時間ではない
じっと着席して食べる行動が疲れる行動

・入浴しなくても困らない・

清潔にする意味をさほど気にしていない

・宿題は大嫌い・

知的な遅れがあるので、
考えることに負荷のかかる学習は楽しくない

・身支度はめんどくさい・

好きな場所に行くならともかく
毎日好きで学校へ行っているわけじゃない
毎日のルーティンとして行っている
又は、行きなさいと言われるから・みんなが行っているから行く

 

生きて行くうえで普通の生活の中では欠かせない事だから
親の私は決まった時間の中で
子供に行動してほしくて
何度も同じ指示を「やりなさい」って言いました

何度言っても気持ちを切り替えられない息子は
さらに何度も何度も言われることが嫌になって
最終的には

「うるさい!!」「だまれ!」と怒っていたんです

 

5 子供の行動を3つのタイプに分けて考える練習

息子が小学3年生の頃は

● 物・活動の欲求

が一番強い要因で、気持ちの切り替えができずに行動を起こせなくて
親に叱られイライラする毎日を過ごしていました

例))

A:状況・きっかけ
夕食の時間だから、ゲームを終えて食卓に来るよう声をかける

B:行動
聞こえているはずなのに、親の言葉には 完全無視
の態度でゲームを続ける

C:結果・かかわり
何度も食卓に着くよう口うるさく言われ
イライラした気持ちのままゲームを終え
イライラしたまま食事をとるが、
反抗心から食卓に座ることを嫌がってうずくまって食べる

 

6ほめ方を意識する

今までしてきた褒め方と同じようにしていました

た、全く息子には響きません

7 環境を整える

我が家は自閉症をもつ息子だけではなく
下に2人子供がいます
当時末の子供は2才児
お兄ちゃんだけの為に“気が散る物を片付けておく”
ような環境を整えることが難しく、一番困難な課題でした

 

そんな中でも、できるだけ
息子の物は分かりやすいかごの中に入れておく

置き場所はここと決める

 

など、散らかった部屋の中でも息子の物はこれだと
目で見て分かりやすい手立てをしていました

また、テレビをつけない生活を常にしています

 

8 子供が達成しやすい指示・かかわり方の工夫

予告 「あと10分で、ゲームを終わって食卓に座るんだよ」

指示 「時間になったよ。ゲームを終わろう」

指示を守れたら褒める 「ゲームを終わることができたね。一緒に食べると楽しいよ」

 

子供が達成しやすいテクニックについての詳細はこちらの記事
【ペアレントトレーニング】の達成しやすい指示とは

まとめ

本人のペースで成長すればいい

常にそういう考えで療育育児をしています

 

けれど、
毎日決まった時間内にしなければいけない事はある
規則正しい生活リズムをつけることは大切

食べられるものしか食事には出していないのだから、
食卓に着いて家族団らんの食事時間を楽しみたい

学校へ毎日通う事は
働きに毎日出ることの習慣づけだから
できるだけ、時間に遅れないように身支度してほしい

 

そんな、当たり前の家庭生活をおくりたい私の気持ち

 

“ペアレントトレーニング”を教わった
他の保護者の方は
「効果があった!」
とお話をききます

ところが、わたしの息子には効果は全くありません
私のやり方って、ダメなのかな~って
落ち込んだりしました

 

私は叱らず、穏やかな口調で
淡々と伝え続けたのですが
伝わりません

 

「効果があった!」と話している保護者のお子様は
通常学級に在籍するグレーゾーンのお子様ばかり

私の息子はグレーゾーンではなく
しっかりと自閉症スペクトラム君

その違いがあるのかな~…

とも、悩みました

 

でも、迷っていてもしかたないので
やっぱり我が子は時間のかかる子供なんだ!
スモールステップで待とう

…と、もうあきらめというか
一生懸命にペアレントトレーニングに取り組むことを
やめました

 

学んだ要領で
「〇時になったら夕ご飯を食べてね」
「〇時になったらお風呂だよ」と
予告の一言だけ声をかけたあとは
様子を見つつ放っておくことをしました

 

そんな日が数か月過ぎ
息子は4年生になりました

新しい学年生活を慌ただしく過ごしていると
いつの間にか
イライラした様子を見せずに
親の問いかけや声掛けに答えるようになってきました

 

その理由は息子の言葉が増えたことが
1年前と決定的に違いました

 

言葉が増えるということは
自分が頭で考えていたことを文章にして
口に出して伝える力が身についたんです

 

自分の気持ちを伝えられるって
気持ちの整理ができる大切な行動なんだなと
息子の様子をみて実感しました

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